粉体工学 :
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1603年日本イエズス会発行の『日葡辞書』に、
- Guidarin
- ぎだりん(祇陀林) chausuに同じ、茶を挽くウス
ポルトガル語辞書岩波『邦訳日葡辞書』 (1980年刊)
とあります。 京都御所の南、一条京極に祇陀林寺があって、その門前に優れた茶磨師
がいたので、茶臼のことを「ぎだりん」なまって「ぎんだり」などと呼んだといわれてい
ます。
天文23年(1554)刊の『茶具備討集』に、
- 茶ウス
- 祇陀院、昔、此の寺、一条京極にあり、門前に石匠有り。 能く切磋琢磨して好き磨を出す。之を祇陀院と謂ふ。 佐伯磨、丹波従出る。星磨、白點、星の如く、或いは海梅花の如し
とあり、ここでいう祇陀林寺は幻の寺ともいわれ、どこにあったかは不明。
"祇陀院"と言ったり、"ギダリン"なまって
"ぎんだり" と言ったりしたらしい。
連歌の一節(『新撰犬筑波集』天文年間成立の俳諧連歌の撰集)に
土佐までも / くだりこそすれ / 京の者
こはぎんだりの / ちゃうすがめどの
京の者とは、応仁2年(1468)土佐の中村へ都落した、前関白、従一位、公卿、
一条教房を指します。土佐の豪族、長曽我部 殿は船を出して彼を迎えました。
高級な茶磨の中でも最高級の "ぎんだりのちゃうす" とかけています。
ここでぎんだりはギダリンに通じます。ちなみに土佐の中村は清流で有名な四万十川
河口の小京都といわれ、大文字山、東山、鴨川、祇園とすべて整っています。 旅のつれづれに、楽しい旅の話題に
"ちゃうすがめ" をどうぞ。
なお筆者は「佐伯磨、丹波従出る」の実物にお目にかかっていない。
情報ご存じだったらよろしく。
ギダリンの臼は金色の鉱物が含まれているので、それは多分黄鉄鉱だともいう。