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00石臼豆腐シンポジウムIN大垣での基調講演(2000.7.1於:.岐阜県大垣市)
同志社大学名誉教授 三輪茂雄
日本臼類学会の所在地はインターネットに乗せてあります。まだここに事務所を持っている学会はないのでお隣りさんは銀行や証券会社や特殊なデパートくらい。インターネットの解説書には空の雲のようなものとある。人工衛星群みたいなものですね。さいきんの選挙で総理大臣が神の国発言で評判を落としたが、彼は即座にこの雲のことだといえばよかったのに、モタモタしてるからいけないんですよ。すぐその後で言ったIT(information technology )に続いたのにねー。全所帯にコンピュータを配るんだという人もいた。コンピュータの前に座っている森総理とはマンガ以外のなにものでもないですけどねー。
そんなで今は科学技術の時代で、その評論家が星野先生ですが、「同姓同名か」と聞いた人もいますが、そこにいらっしゃるのは間違いなく星野先生です。今日の講演会は星野先生がメインですからそれ以外は・・・というわけで、時間が来たら赤いランプが点滅します。無情の鐘ではいかにも侘しいので。
私も絶対に15分で終わります。
星野先生は人間にやさしい技術でなければならないとおっしゃいますが、豆腐はその優等生ですね。もっとも豆腐の角に頭をぶつけて死んだ方もあるそうですが。第2回の試食会のとき面白い話が出ました。幕末長州の勤王の士、大村益次郎は「豆腐を愚弄するものは国を滅ぼす」と言った。これは第11代将軍徳川家斉が何百人もの側室を抱えたので、ボヤボヤしていると1年に1回もあぶないし、リストラにもなりかねない。そこで豆乳で入浴することが流行り、そのあおりで江戸の豆腐が消えた。それを揶揄したという。私は石臼を愚弄するものは国を滅ぼすといいかえたいのですがいかがですか。ちなみに大村益次郎は京都の木屋町で暗殺者に襲われたのですが、私も今の京都の豆腐の悪口をいいますから木屋町は危険ですね。だから関ヶ原の東で旗揚げしたわけです。
基調講演とはこれからの話題を提供することなので、お配りしたプリントのカラー版をプロジェクターで示します。まず現在の豆腐屋の大部分で使われているのはグラインダーです。その差はグラインダーは速く回転するが、石臼は遅い。その差はこれで分かります。(と火打ち石と火打ち金を見せてから火花を飛ばす)火花は速くないと火花が出ない。その最低速度は毎秒5mの速さです。(詳しいことは火打ち石の産地奥養老で現地の方に説明していただくことにし、ここまでで止める)
次にこのシンポジウムまでの経緯を示す表で説明し、豆腐製造工程は大部分の人たちは知らないから、予備知識として食味表、淮南の図、The Book of TOFUの図を示して基調講演とした。プロジェクターで見やすいようにそれぞれは必要に応じて簡略化した。