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日本の鳴き砂の浜辺で異変

1991年まで美しい微小貝が打ち上げていた鳴き砂の浜辺は今



 鳴き砂のエイリアン漂着!? 自然が造り出した鳴き砂のきれいな砂の中に、 最近写真(写真はほぼ実物大)のような人工的な粒がたくさんみつかるように なりました。島根県仁摩町に鳴き砂の博物館サンドミュージアムが開館した1991年頃 のことです。なにか分からないので、博物館に微小貝と一緒に「 この子のふるさとを 教えて! 」と展示しました。

 これがレジンペレットとよばれ、ポリスチレンなどの工業用原料だとわかった のは、新聞記事やNHKテレビで話題になって、原料輸出用船積貨物の袋が港で破れて もれるほか、パチンコの玉磨きに使われて捨てられたり、電子部品など大切な品物の 包装材が海にでたとわかりました。  いっこうに少なくなる傾向はないので、昨年調べてみました。一辺2mの正方形の範 囲の砂を深さ10cmまで掘りおこして、2mm目のふるいでふるい分けてペレットだけの 個数を調べました。下記の表は京都府丹後半島の琴引浜と島根の琴ケ浜のデータです 。どちらも有名な鳴き砂の浜辺ですが、すごい数です。 (測定法の詳細は別記)
 この現象は日本中どこでも発生している現象だといわれています。畳一枚ほどの 砂浜に1000個近いペレットがあるとなると、これはただごとではありません! しかも腐らないので永久に残って、もしかすると21世紀には鳴き砂の浜辺は レジンペレットの浜になるかも知れないのです。プラスチック原料に利用したら いいかも知れません。これでなにかお土産でも作ったら? という人もいます。  これを食べ物と間違えて食べた海鳥などの話が、NHKで放映されたし,下記の本にも出ています。

佐尾和子編『プラスチックの海』 (Fax.03-3207-7771 海洋工学研究所発行)

という本にくわしく書いてあります。これ をなくそうという活動もあるようです。

(全国クリーンアップ全国事務局(Tel. 0423-22-0712))

1997.9月には国立医薬品食品衛生研究所化学物質情報部 大竹千代子

 Tel.03-3700-1141 (内線361)Fax.03-3700-7592で全国的な調査実施協力依頼がなされている。


レジンペレット打ち上げ調査状況一覧表

琴引浜1995年9月10日 琴ケ浜1995年 春
計測地点 ペレット個数 計測地点 ペレット個数
C 891 4月16日 4月22日 5月13日
D 867 1 141 263 843
E 718 2 311 283 67
F 953 3 1 64 17
G 798 4 44 82 0
H 1070 5 9 64 105
I 757 6 3 4 32
J 891
K 838
L 520

※琴ケ浜は島根の志波靖麿氏、琴引浜は本学の松下真蔵氏のデータ

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