ここで、Bは貫入棒直径、Vpは貫入棒の貫入速度、φsは静止摩擦角、φeは動摩擦角、
Nは整数ですべり帯の数である。
- 式は静止摩擦角と動摩擦角の差、すなわち静止摩擦係数と動摩擦係数の差が大きく
なれば、すべり帯の幅Δhが大きくなる。Δhが大きくなれば
- 式の右辺の分母が大きくなってfが小さく、すなわち周波数fが小さくなることを
示している。2. 式から周波数は整数N=1,2,3・・・だから低周波数倍音構造に
なるわけ。
このように鳴き砂の発音機構は完全に解明されているが、上記のような面倒な説明は、
テレビや新聞にはなじまないのも理解できる。
- 参考文献:
- 1)日高重助、三輪茂雄、下坂厚子:化学工学論文集、12,[2]192-198(1986)
「粒状体の流動における音の発生機構」
- 2)牧野和孝、日高重助、牧春彦、三輪茂雄、Thomas P. Meloy:粉体および
粉末冶金,第29巻,7号 229-235(1982)
『プランジャーの貫入により形成される粒子存在密度分布について』
- 3)Hidaka,J.,Miwa,S.,Makino,K.:International Chemical Engineering,Vol.28.,
No.1,99-107(1988)"Mechanism of generation of sound in shear flow of
granular materials"
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