鳴き砂はなぜ鳴くの?
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鳴き砂(Singing Sand) とは

アメリカ・ネバダ沙漠にある唸る砂の山
この絵はアメリカ・ネバダ沙漠にある唸る砂の山です

音が出る砂は海浜と沙漠にあります。海浜で琴の音が出るから琴引浜などと呼ばれて います。浜辺を歩くと小鳥が鳴くようなかわいい音が出る砂です。 おなじような砂が沙漠にもありますが、それはブーミングサンドとよばれ、巨大な 砂山が唸ってその音は20キロ離れていても聞こえます。

海浜と沙漠の鳴き砂は共通の原理で音を発生し、いずれも石英質の砂ですから、両方 を総称してミュージカルサンド(鳴き砂)と呼びます。 しかし海浜の鳴き砂は小規模なのに比べ、沙漠のブーミングサンドは壮大な規模です。19世紀初頭以来世界中で、多くの研究や調査がなされました。たとえば進化論のダー ウインはリオデジャネイロやチリーで発見し『ビーグル号航海記』に書いています。 わが国には沙漠がないのでブーミングサンドについてはほとんど紹介されていません。 中国では紀元880年に書かれた『敦煌録』という古文書に詳しく書いてあります。

 

「悉く純沙聚起。  
 この山、神異ありて峯は削成せるが如し。
   その間に井あり。沙それを蔽う能わず。
    盛夏に自鳴す。人馬これを踐めば声数十里を震わす。
     風俗端午の日、城中の子女皆、高峰に躋り一斉に踐下せば、
      その声吼えて雷の如し。
       暁に至ってこれを看れば、峭嶽は旧の如し」

 

今でもその山は鳴沙山と呼ばれ、その轟音に因んだ大雷音寺が現地にあります。 しかし海浜も沙漠も地球的規模の環境変化の影響で、鳴き砂は2つの難しい問題に直面 しています。

  1. 第一は研究対象自体が消滅してゆくこと
  2. 第2は自然状態での本来の音を聞くことが困難なこと

です。このホームページで多くの事実を紹介しています。ゆっくりご覧下さい。


鳴き砂の参考書紹介

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