リンク:井川真理子さん(沖縄県石垣市)在住)からの情報鳴き砂は神あそびの楽器西表島への追い風になる巻原発建設断念記事http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt35/index20031224AS3K2400F24122003.html|http://www.yasigani.net/kan/tsukigahama.htm既存の情報|インターネット新聞に記事掲載http://www.janjan.jp/special/0404/0404243552/1.php|


西表島のトゥドゥマリ浜(月が浜)鳴き砂・NHKの取材班同行で調査実施結果報告

 2004年4月放送予定のNHK取材班が同行して2003年12月17-18日に現地調査を行なった。私は大阪空港から沖縄・那覇経由、石垣空港着

ほんとに日本列島最南端最南端だ

 

ここでNHK取材班とリポーターに合流し、フェリーのりばへタクシー。フェリーで約1時間、目標の西表島が見えはじめると、なんと石垣島とほぼ同じ規模に驚き、地図で見て、小島という印象だったのに、実は石垣島よりややおおきいのに驚いた。西表島の大原港でチャーターしたワゴン車で約1時間で目的地へ。トゥドゥマリ浜に近いペンション アトクに到着。まずハイビスカスが「おひさしぶり、ようこそ沖縄へ」と迎えてくれた。石臼探訪で沖縄本島や石垣島を訪れたが、鳴き砂は初訪だ。内地とは全く違う南国の風情が展開する。ここの奥さんが昨年、石垣島在住の井川真理子さんの依頼で試料を送っていただいた方だった。奥さんは私の小学校の幼なじみそっくりで、初対面なのに違和感がない。

 その日はNHKさんが、現地の状況を下調べをしていた。夜はかねて連絡していた西表リゾート開発差止訴訟原告団団長 石垣金星さんが訪ねてこられいろいろ聞く。

団長の西垣金星さん

前日まで裁判だったという。金星さんから鳴き砂がある浜辺でいつも聞いた「砂が鳴くのはあたりまえのことで、これが大事なことははじめて聞いたと懐しい話を聞いた。西表島で起こっていることは、内地に入らないとおなじで、本土の話も聞こえないようだ。まさに最後の秘境だったことを実感した。勿論「全国鳴き砂サミットも鳴き砂の名前も初耳だ」と。金星さんは思いのほかの気さくな方で、つぎつぎに話される内容は、とてもメモする暇もない。それはこの島が日本最南端で、本土の状況から隔絶されていたのは、まさに最南端だと実感する。テレビもようやく2チャンネルくらい。フェーリーも昼間に一時間、1往復くらいの現代の孤島だ。

 アトクの主人も、長野県の安曇野出身という奥さんも話し好きで、またいろいろな意見も言っていただけるのは嬉しかった。 翌日は朝から雨模様だったが、雨が小降りになったので午後になって浜に出た。期待したエメラルド グリーンの海ではないのが残念だったが、まず驚いたのは浜に殆ど漂着物がなかったことだ。掃除は全くしていないそうで、これにも驚き。そのため鳴き砂は実にきれいである。私は思わず「ワーきれい」と声をあげた。これは琴引浜を越えるかも知れないと思った。それに神が住む島などが沖にあって、風光明媚、これは琴引浜より美しい感じ。浜は広くて開放感もあってすばらしい。
マリン ロッジ アトクの学のある旦那 河合正憲さんと奥さん優子さん。後ろに見える岩が神の住む岩とされているという。地図(http://painusima.com/mapiri_s_sumi.html)にはロッジアトクと書いている。

西表島には3つの神がいるとか(http://www.kt.rim.or.jp/~takesue/iriomote6.html)

 砂は細かくて、顕微鏡写真を見ると、角張った砂だ。ただし砂が黄みがかった色なのは日本のすべての浜と共通だ。
 ゴミ漂着がないのは、浜の向きが海流に対してうまい方向になっているためだ。浜に出ているときは、丁度雨が止んでいて、濡れている砂を見ている様子が映像になった。

 『琉球新報』の読者の声にはここに鳴き砂があると書かれていた。(http://www.ryukyushimpo.co.jp/dokusha/koe22/ke030214.html)
写真はhttp://www.cosmos.ne.jp/~tera/より借用。驚いたのは2日目の夕食時、庭に出ていたペンションの奥さんが「あ、ハブがいる」と。すわと物見高い連中が庭に飛びだしたが見つからず、明るい食堂へもどるとき、高岡プロデューサーがガラス窓でシコタマ頭を打ち、大きな瘤を作った。「アーア 瘤だけで、ガラスを割らなくてよかった。」 と奥さん。

 とにかく、日本最南端に強力な琴引浜のライバルが見つかった。音波解析の名人志波君のデータ(http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/mllogs/bluesky/5305.html)によると、生砂で周波数の第一ピークは837 Hz、 煮沸砂は650  Hzだから、この点でも琴引浜に競争できる。
 砂は細かくて、顕微鏡写真を見ると、角張った砂だ。ただし砂が黄みがかった色なのは日本のすべての浜と共通。 ゴミ漂着がないのは、浜の向きが海流に対してうまい方向になっているためだという。
 とにかく、日本最南端に強力な琴引浜のライバルが見つかった。志波君のデータhttp://yspowder.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/narisuna/science/IriomoteTsukigahamaSoundPro/iriomoteTsukigahamaSoundPro.htm 志波君の音波データによると、生砂で周波数の第一ピークは837 Hz、 煮沸砂は650  Hz、その差87 Hzですから、この点でも琴引浜に競争できる。
 最終日の19日は朝から雨で、風も強く、ようやく出航する12時発フェリーで帰途に着きましたが、大波で常に下から突き上げられる状態で、石垣までの55分はようやくグロッキーになる直前であった。

鳴き砂は原発より強い 偶然の一致だが、新潟県の角海浜の鳴き砂が鳴き砂だと私に知らせていただいた東京都新宿区在住の大倉陽子さんから電話があり、東北電力は原発の建設中止を正式に発表したようです。ありがとうございました」と。追いかけるように角海浜の鳴き砂を蘇らそう会の遠藤寅雄さんからも同じ電話があった。いそいでHP検索すると「日本経済新聞に東北電力は新潟県巻町に建設を予定していた巻原発(出力82.5万キロワット)について24日午前、仙台市の本社で臨時の取締役会を開き、建設断念を正式決定した。これを受け、幕田圭一社長は同日、新潟県庁を訪れ、平山征夫同県知事に断念を伝える予定。国の電源開発基本計画に組み込まれた原発の計画中止は初めて。 」とあった。夢のようだ。これは西表島にも追い風になると、石垣金星さんにメールした。折り返し{鳴き砂が隠れた反対運動の「カギ」となったことは西表にとっても素晴らしい追い風です。」と返信があった。 

[注1] 「トゥドゥマリ浜」が聖地としての伝統的地名。30年前「月が浜」などとリゾート業者により勝手に付けられた名称。歴史的知名を取りかえす事もリ大切な事である。
[注2] トゥドゥマリとは「留まる」という意味。トゥドゥマリ浜から海を眺めると「トゥドゥマリ浜を抱きかかえて護るように真ん前の岬が「うなり崎」といいまして、「うなり崎御嶽(うがん)があります。「うなり」とは「女」の事。御嶽(うがん)は西表では神様のいらっしゃる聖地。うなり崎御嶽は女神さまで「航海安全」の護り神。18世紀の古文書と伝承では「大和の野間よりまかり越した神様」とある。野間とはおそらく「長崎」であろうと。「長崎」であろうと推測される。中国福健省から伝わった航海安全の「馬姐神/まそ」。西表では田植えが1〜2月に終えます。そして稲刈りは6月頃から始まります。伝承では稲刈りが終えるまで「女を舟にのせて「うなり崎」をまわってはならない」など厳しく戒められています。

NHK取材班全員とレポーターと記念撮影

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