リンク:西洋における石臼(ロタリーカーン)の発達


世界最古の遺物(チグリス,ユーフラテス川上流で19世紀に発見されている)

Storck,J.,Teague,W.D."History of Milling-Flour for Man's Bread"(Minneapolis Minesota University Press,1952)によると,ギリシャの発明とは独立に紀元前1270-750年にあった古代王国ウラルトウ(Urartu)に整った形のロータリーカーンがあったことを述べている。

トルコ東部のヴァン湖(Van)のほとりで発見された遺物である。「ヴァン湖型のものは、ただ一例のみが従来知られている。ウラルトゥ(Uraltu)はアッシリアの王シャルマネーザー三世によって征服されたのであるから、紀元前8世紀以後ではありえない。

 目たてしていない点以外は、後に手挽き回転臼とよばれる上臼のみごとな一例でおる。台の上に上臼を支えるためのリソズ(rynd)と呼ばれる器具のあとが上臼の下面にみられ、またその上臼は下臼を貫通する孔を通る軸の上端にとりつけられたことを示している。これは粉砕物の細かさを調節するための簡単な方法であり,ずっとあとの時代に出てくるものの先どりである。ホッパーの側壁にある小さなハンドルの孔は手でまわしたことを示している。」

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