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 江戸時代には賃粉切といって、刻み煙草職人がいた。彼らは煙草庖丁の切れ 味を競い、刻み幅0.1mmという驚異的な細刻の技を発達させた。これは江戸前 のそば庖丁の技と並んで、互いに芸を競った結果であろう。日本の文 化には、こういう切れ味を競うところが、あちこちに見られる。大工の鉋(かん な)、そば打ちの包丁,調理人の庖丁などもそれだ。

 そこへゆくと西洋は鈍刀文化である。西洋料理のナイフを使うときのもどかしさは日本人にはガマンならないが、彼らはあれで何とも感じない。最近アメリカやヨーロッ パでは日本の刺身(さしみ)が大うけというが、何と鋏で切るのだという。ぐち ゃりとした刺身なんて、考えただけでも気持ち悪い。外見だけではなく、切断時 に組織がつぶされるので味も落ちるのである。

  組織の電子顕微鏡写真を見ると庖丁の切れ味により、 うどんやそばの表面の状態が著しく影響されていることが分かる。

 

江戸時代の賃粉切りは鉋でも削った

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