リンク:国際光触媒テクノフェア2004開催会場で思ったこと


M信州セラミックス訪問 追加
                       2004/06/26,27
 NPO法人環境ヒカリ協会、野村理事長、栗城、大淵、井上で長野県大桑村殿35-46にある信州セラミックス本社を訪問した。同社の桜田司社長の都合で27日(日曜日)AM9:00に伺うことになり、栗城さんの車で26日出発、宿泊先の「恵那かんぽの宿」に向かう。途中、中仙道の宿場町、妻籠宿を少し歩いた。
 妻籠宿は、一度訪ねたいと思っていたところなので念願がかなった。
“歴史のおもかげを残す宿場町(重要伝統的建造物群保存地区)江戸と京を結ぶ中山道は、山深い木曽路を通ることから木曽街道とも呼ばれていた。中仙道69次のうち江戸から数えて42番目となる妻籠宿は、中仙道と伊那道が交差する交通の要衝として古くから賑わいをみせていました。”(マップから抜粋)
 ここ妻籠宿は全国に先がけて町並み保存運動が起こったところだそうです。住民は、町並みを守るために家や土地を「売らない、貸さない、壊さない」という3つの原則を作り、ここで生活しながら貴重な財産を後世に伝えているとのこと、いろいろな面でご苦労が多いことだろう。
 密集した古い木造建築は、ひとたび火災が起きたらすべてを燃やしてしまうだろう。また家屋の損傷の修理もそう簡単には出来ないだろう。いたずらに物見遊山で歩いてはいけないと思った。
 以前、奈良井宿には来たことがある。奈良井宿も妻籠宿同様、昔を今にとどめ貴重な町並みが保存されている。梅雨時なので雨は覚悟はしてきたが、時折薄日の差す天気に恵まれた。木曽川の水かさは多く、岩に砕ける水しぶきはいっそうの力強さが感じられた。かつてはこの川を、筏に組んだ木曽檜が流れに身を任せて京、江戸に運ばれ、神社仏閣、あるいはお屋敷を築いてきたのでしょう。
 山また山の木曽路は美しい木曽檜をはじめ、様々な樹木で緑一色に染められ、耳を澄ませば流れに乗って木曽節が聞こえてくるようでした。「恵那かんぽの宿」は恵那峡の瀞を見下ろす高台にあり、川向こうには遊園地が見えた。3年前に建てられてというきれいなホテルだった。お風呂場も広く、天風呂はじめアロマ、打たせ湯、サウナなどもあり、存分に裸天国を楽しんだ。レストランでの食事も豪華だった。飛騨牛、鴨肉、野菜の炊き合わせ、もちろん地酒、焼酎もおいしかった。
 理事長いわく「井上さん、みんな人畜無害の連中ですみませんね」だって。「いえいえ、私だってとうに無害になってますから」無害者同士の宴ほど楽しいことはない。言いたいこと言って、酔いにまかせてカラオケまでやってしまった。
 明日は桜田社長に会ってどんな話が聞けるか。こちらの話をどこまで聞いてもらえるか。一応、勢いづけのお酒だったから、みんな美味しく飲んでしまった。若者と違って皆早起きだ。朝風呂に入っても朝食まで時間をもてあましてしまう。売店の開くのを待って恵那名物「わらじ五平餅」を買い、京都の先生(三輪茂雄 同志社大学名誉教授)に送った。先生は滋賀民俗紙に原稿を書いているので、いろいろメールで質問がくる。最近は五平餅、御幣餅、せせなげ餅(同じものだが、その土地によって呼び名が違う)について聞いてきたので送ることにした。
 8時、南木曽の会社に向かう。南木曽は島崎藤村の生誕地「夜明け前」のモデルになったところである。いたるところに、木曽路、中乗りさん、信州そばの看板がある。
 9時少し前、信州セラミックス本社に着いた。日曜日なので、社長が一人で私たちを待っていてくださった。まだ若い社長だが、気さくで、歯に衣着せぬ物言いは好感がもてる。私にはヒカリ環境協会にかかわりを持ってまだ1年足らずだ。セミナーがあるたびに新しい情報が聞け、驚きの連続だったが、桜田社長のお話は、今までの知識を大きく覆される部分が大きかった。それだけに、やっと本物、本当の話にたどり着いたという思いがした。社員20名足らずで大学病院と共同研究でたくさんの特許取得、インターネットを駆使し、国内はもとより世界を相手に運営している、まさに頭脳集団である。応接室には最も優良企業に贈られる「債務保証証」が掲げてあった。
 セラミックスの低温溶射で各種複合機能材料を開発。生態系に悪影響を与えずに殺菌効果が持続する理想的な殺菌剤とは何か。誰にでも使いやすく、効果の制御ができるものとして研究、開発し、病院、介護施設の問題点を研究してきた。しかしメディカル部門はハードルが高くて苦労しているとのことでした。
 病院とはいろんな意味で「白い巨塔」なのかもしれない。切ったり貼ったり、薬漬けにするだけでなく、もう少し患者の立場に立ってみて、痛みが楽になる(改善される)方法を、医者自身が頭を柔軟にして取り入れてみる必要があると思った。こんな素晴らしい研究をしている会社もあるのだから。
 現在の実用レベルとして、カーテン(光触媒加工5年効果)大手クリーニング会社と提携。空気清浄、水処理(脱薬剤は政治的に大きな壁がある)、内装施工、三井不動産、エハラと提携。繊維(未来布:マイライフ)東レと提携、山下設計、日本設計、全日空(内装施工)。トステム(台所排水)など。
製品は自社で作らず、信用ある企業に技術提供(指導)して製造販売、施工しているとのことでした。
実際に施工済み、施工実施中には、長野県内の介護施設、病院、東京の三井記念病院、順天堂病院、品川イーストタワー、ビル、マンションのクーリングタワー、埼玉新都心のビルの一部、また噴水、池(脱薬剤)などに環境にやさしい光触媒技術が広がっている。資料、カタログ、お土産(触媒グッズ)を頂き、社長の案内で光触媒を施工したモデル病院、県立木曽老人施設(病院)を見学した。
 ほとんどの患者が寝たきりで、おむつ使用なのに、ドアを開けたときからまったく臭いがなかった。病室の間仕切りは光触媒加工のカーテン、光触媒加工の空調機、風呂場は光触媒タイル、廊下の一部に壁と天井に光触媒加工が施工してあった。
 社長の説明によると「カーテンだけで、臭い、カビ、防菌は空調機以上の効果があることが証明されています。3年間、定期的に院内の空気を検査していますが、細菌の数が少なく、この病棟からは院内感染はもとより、風邪をひく患者が出ていない」とのことでした。
 まず光触媒加工(未来布)バスタオル、フェイスタオルなどで試して下さいとのこと。車の中、トイレ、病人や老人の布団の上など、臭いの気になるところに置くだけで消臭は実感できるとのことでした。
また抗菌、臭いにおいては障害者の拘縮した手に、適当に切ったタオルを握らせているだけで、傷口が改善され、また床ずれの傷の改善にも顕著に診られるという話も伺いました。
   ただ、臭いは別として、細菌は目に見えないものなので、効果を実証することは難しい。個々に使用してみて効果を確かめてもらうしかない世界だということだった。また抗がん剤と同様、悪性細胞、良性細胞、消したい臭い、残したい臭いなどと分けて消すことはできない。
日本アレルギー学会で報告されているように、タオル(未来布)はアトピー疾患にはよい結果がでている。しかしどのような疾患であれ、本人または家族が本気で改善しようと取り組まなければ、薬であろうと光触媒加工布(未来布)であろうと改善はしないだろう。
光触媒はいろいろな企業が参入してブームになっているが、巷に溢れている光触媒製品の9割がまがい物というのには驚いた。資料、カタログ、お土産(触媒グッズ)を頂き、社長の案内で光触媒を施工したモデル病院、県立木曽老人施設(病院)を見学した。     
 桜田社長にはお忙しい日々、休日にもかかわらず丁寧なご説明をいただき、「また何時でもご相談ください」とおっしゃってくださいました。
木曽路の旅は梅雨空の雲間にさす太陽のように、NPOヒカリ環境協会の前途を照らしているようでした。                                                                     井上良子

正調木曾節 (このサイトには美女の木曾踊りの動画があります。この起源についても詳しい説明あリ) 

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