工場の片隅でひっそり回転しているこの機械こそまずい豆腐の元凶だ。テレビのカメラマンの目に入らないのはもっともだと思う。もともと鋼を削る仕事用のすごい力の機械で高速回転だから生産性は確かに高いが、もともと粉を作る機械だから豆の組織を粉々にしてしまう。繊維質も粉にしてしまう。その瞬間うまい成分も壊してしまう。いわんや混練作用など全く期待できない。豆腐屋からこの機械をまず追放することだ。中国の淮南の豆腐博物館にもこの日本の機械を模倣した機械があった。日本の悪いところを模倣しないでと私が要請したのはこのことだったが通
じたかどうか。
「さらい」という雑誌が全国を訪ねたレポートを出していた。1999年7月九州福岡市にこだわりの豆腐屋ありと聞き、はるばる空路訪問したが、こだわりの社長は目下薪集め中という。ここのこだわりは薪で呉を煮ることで、石臼はなくただのグラインダーだった。馬鹿にするな！！