恋の浦幻想曲

九州北部には沿岸に沿ってたくさんの鳴き砂の浜辺があったことが新帯国太郎先生の大正末期から昭和初年にかけての調査で記録されている。
 海の中道はわらべ歌に”雀が歩く、砂が鳴く”といわれたという。しかしその歌について知る人もいないという。1996年8月末現地を訪ねたが、そこは建設省管理地区となっていた。わらべ歌を知る人もいなかった。浜はゲッソリやせていた。長年月上水道のろ過用砂として砂業者が砂を取りつくし、すでに数年前に撤退したという。

もう一つ紹介する場所がある。その恋の浦幻想曲は下の砂の写真とともに是非紹介しておく必要があると思う。 


 顕微鏡下で見たこの砂の夢のような美しい幻想の世界は、その浜の名に恥じない。