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またもしつっこい蒸し返しの議論
仁摩町役場 総務課行政係長殿
ご無礼しております。みなさんお元気のようで結構なことです。 それにミュージアムのHPが出たのもおそまきながらうれしいことです。これがあればわざわざ島根まで出かけなくてもよいことになるかも知れませんね。 ただ残念なことに鳴き砂が鳴り砂になっています。このことについてはミュージアム建設当時も町長をまじえて論議し、藤山さんもわかって鳴き砂ということになり、役場でも長い間入口に看板がでていました。当時話がでて役場でも議論して鳴き砂に決定したことは十分ご存じと思います。当時高名な国文学者が鳴りだと言い出し、万葉集にありと言って困ったものです。読売新聞社まで万葉集説をもちだしたのですが、後にそれは学者の思い違いだったことが分かりました。当時は鳴き砂は物理現象からくるもので、文学者はひっこめといったのですが、間違いだったことを知っておればもっと迫力があったのですが。 網野町でも守る会は鳴り砂といい、行政は鳴き砂といい、不統一のままで目下ナショナルトラストが音頭をとって鳴き砂展示施設計画が進んでいますが、その場合も鳴き砂に一致するはずです。これはどちらかについては平凡社の世界大百科発行に際して編集部が十分調査し鳴き砂に統一が決まっています。要するに鳴り砂という名は日本にはなかったので、ある研究者が不用意に使ったのが流布したものです。 経緯については私のHP http://www.bigai.ne.jp/~miwa/sand/qnakinari600.html でも説明しています。もしそれを覆すような論文がでることがあればですが、ありえないことです。トラストの一昨年の集会でも私が発表しているところです。砂に関する唯一の学会誌 日本砂丘学会誌でも報告済み(別便で送ります)で、査読委員からok を得ております。最近粉体工学会誌にも四分法の記事で出ています。なお仙台在住の民俗学者がクグナクというのはあって、小さい声で唄を歌うことで、やはり鳴くのだといわれたこともあります。 そんなで、これは既に決着済みの話です。あまり内輪もめしないようにしましょう。
よろしく。
2001.3.7. 三輪茂雄