丹後半島の鳴き砂について
-- 久美浜と琴引浜 --
朱雀第四小学校6年2組 勝山由香
小学校4年のとき興味をもち,6年のとき自由研究をもっと高めようと方法や目的について試行錯誤している矢先,ロシアタンカー漂着のハプニングに出合い,ボランティアにも参加した。家にある道具を使っての工夫の跡が綴られていて興味深い。双眼実体顕微鏡やテレビ顕微鏡を備えて,粒子の顕微鏡写真をきれいに撮っているのはオドロキである。私との 出合いは1999年9月15日であったから, 本報は 中学2年まで自力で模索し独創的研究をすすめた記録である。 これからやろうとする諸君の参考のため,原文を忠実に紹介する。なお原文では重複した記載や漂着ゴミについての記事は大変重要だが,ここでは鳴き砂自身に絞って整理した。
三輪の評価:金網ふるいの粗めとガーゼでの細かめの使い分けで,粒度を計っているのも方向としては正しい。ここで網目の寸法があったらよいデータになったと思われる。フイルムケースで砂の重さを計ったのは,粉体工学ではかさ密度(bulk density)測定なので,ケースの体積からかさ密度を計算して追加した。しかし苦心して測定しているが,この値についての議論は粒度が違うのであまり意味がないと思われる。砂の洗浄法で洗剤を使っているが,これも水だけで煮沸した法が効果的だと思う。
1. 研究の動機
4年生の時に琴引浜の鳴き砂を自由研究して,もう一度この一年間をとおし,二箇所の浜の変化や鳴き方について研究しようと思った。
2. どのような事を調べるか
(1) 二カ所の浜でこの一年を通し,どのような漂流物があるか調べる。また浜を歩いてみたり,手でさわってみたり,手や足で叩いてみたりして,砂の状態を調べる。
(2〕 二箇所の砂の重さを計る
(3) 鳴かない砂を鳴かせてみる。
3. 予想
(1) いつも夏に海水浴に行くので,一年間を通して調べると,いろんな物が流れてくるだろうと思う。
(2〕 琴引浜は4年生で研究し,夏は鳴かなかった。一年を通してやれば夏以外なら鳴くかも知れない。
(3) 琴引浜は洗ったりすると鳴くことがわかったが,久美浜は鳴かないと思う。
4. 観察と実験の方法
(1) 約一年間に久美浜,琴引浜に行き,観察・記録・漂流物を集め,違いや変化を観察する。
準備:バケツ,スコップ,ナイロン袋,ゴム手袋,写真機
(2) 採取した砂の重さを計る(フイルムケース一杯分)
(3) 久美浜の砂を調べる。(琴引浜は4年生のとき調べた)
500gの砂
上皿天秤
金網でふるう(粗い粒子が網上)
ガーゼでふるう(通過するのが微紛)
双眼実体顕微鏡ズーミック(テレビ顕微鏡)
お米を研ぐように水で洗って見る。
中性洗剤でも洗って見る。
発音実験はマグカップに入れた砂を,電池(単三)の底でつく。
平成9年の重油漂着ではボランティアに混じって寒風のなかふるい作業(琴引浜)