目次:島根・仁摩町仁摩サンドミュージアム琴ケ浜でも医療廃棄物発見丹後の重油除去人海作戦


日本ナショナルトラスト主催

’97全国鳴き砂サミットIN仁摩は

   宣言を全会一致で可決し盛会裡に終了

’97全国鳴き砂(鳴り砂)ネットワーク宣言文

1. 全国鳴き砂(鳴り砂)ネットワーク加盟団体は、鳴き砂(鳴り砂)を貴重な文化遺産として将来にわたり、保存・活用することに力を注ぎます。

2. 鳴き砂(鳴り砂)の保存・活用について、市民・行政・専門家等に広く呼びかけ、全国的に輪を広げるとともに、海外の鳴き砂(鳴り砂)保全団体等との交流をすすめます。

3. 重油災害等の災害が発生した場合には、全国鳴き砂(鳴り砂)ネットワーク加盟団体は、お互いに力を合わせて保全に努力するとともに積極的に情報交換をはかります。

4. 鳴き砂(鳴り砂)の保全に大きな影響を与えている不法投棄等の現状を調査し、関係方面にその実態を訴えます。

         平成9年11月9日     全国鳴き砂(鳴り砂)ネットワーク  

総会参加者61名 シンポジウム参加者190名(町民を含め)

 琴引浜の網野町や姉子の浜の二丈町は団体バスで参加した。この会は地方自治体と鳴き砂を守る会が連れだって参加するという不思議な会で、しかも普通では顔を合わせる機会はないようなお互いに辺境からの参加であることだ。第一回の網野町、第2回の東京の準備会を経て、昨年第3回の宮城県女川町サミットで正式にネットワークが結成された。4回目ということもあって、和気あいあいのムード。

日時:平成9年11月8日(土)-9日(日)

開催場所:島根県仁摩町(世界一の砂時計と琴ケ浜のある町)

13:00集合:

予定日程:11月8日(土)13:00仁摩駅前集合

     石見銀山の城上神社の鳴き竜や町並み見学。

     15:15ー16:15 琴ケ浜視察。自治会の清掃作業もゆきとどいて前代未聞のきれいな浜辺。絶好の秋日和に海も青々、鳴き砂もクククと歓迎の調べを奏でた。

     16:15-16:30 受付・日程の説明

     16:30-19:00 総会

             事業報告、事業計画、次期開催地を福岡県二丈町に決定

             仁摩町の鳴き砂保全の取組と現状報告

             各地現況報告

     新潟・巻町の角海浜の遠藤さん、北海道・室蘭のイタンキ浜、二丈町の姉子の浜、     門前町(能登)のごめき浜、いわき市の豊間海岸から、それぞれの浜の現状と取組について、スライドを使っての説明があった。

     19:15-20:30懇親会(小鉄屋)

          この場で鳴き砂音頭の披露あり。作曲者長谷川有機子さん

          の略歴紹介のあと拍手。その軽快なリズムは永く全国の鳴き砂の浜で歌い続けられそう。なおその録音テープは役場でダビングされ希望者には実費で配布される予定。

    11月9日(日)

      9:00- 9:45仁摩サンドミュージアム視察

      10:00 ’97全国鳴き砂サミットIN仁摩開会行事

      10:20-10:50 講演:「重油流出災害と守る会の活動について」三浦 到

    今年の1月9日からはじまったロシア国籍のナホトカ号から流出した重油の被害状況とそれに素手で立ち向かって、重油除去人海作戦で完全に取除いた経緯をスライドで説明があった。

      10:50-11:30「日本海の環境汚染を漂流物から考える」

                東山高校教諭     安松貞夫

          この日のために浜はきれいに掃除されていたが、安松先生は前日の午前から午後にかけて浜の東端から西端までつぶさに調べ、残ったゴミから、漁業用網の浮きや使い捨てライター、漂着レジンペレットなど、排出した国を同定できるものを多数拾って、その実物を映像で見せながらの、講演だった。即物、そしてリアルな廃棄物が語る日本の浜の現状。なかでもショックだったのは、不法投棄された医療用廃棄物だった。町の人達が十分掃除した後になお残っていた数々の不法投棄物。それも韓国からが第一位、ついで日本、中国の順位となり丹後の琴引浜とは中国製が多い点が違っている。今後ますます多くなる可能性があり、なんらかの対応が必要だ。下記はその後『地学教育と科学運動』誌29号(1998年4月号)に公表された本数である。

浜に漂着した注射器の本数

島根県琴ケ浜 京都府琴引浜
日本 1 2
韓国 4 6
中国 1 0
不明 1 26
総数 23 34
うち針付き 4 6
採集日 97.11.08 97.12.23

      11:30-12:00「世界の鳴き砂情報」

                同志社大学工学部教授  三輪茂雄

       1991年以降、仁摩町や網野町から派遣された世界鳴き砂調査団の10回にわたる調査結果のまとめ。USAや西欧ではほとんど、鳴き砂自身が知られていない。このサミットを世界に向けて広めて鳴き砂を守る活動を展開する必要について述べた。

    問合わせは 仁摩町役場森山または志波まで:Tel.08548-8-2111 Fax.08548-8-4276

 

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