リンク:シドニーオリンピックで思いだすこと


世界鳴き砂調査団(オーストラリア)  1993年    

                      同志社大学工学部  三輪茂雄   同行は日本粉体工業技術協会 井上良子

 環境保護に関心が高いオーストラリアの視察報告である。オーストラリアについての参考情報

人口:18,000,000人(日本120,000,000) 日本の0.116倍

面積:7,700,000平方km(日本370,000平方km) 日本の20.8倍..

ケアンズ

7/12(火) 成田20:30発Cairns(ケアンズ)へ

7/13(水) 4:50 Cairns Holiday Inn入り,9:00まで就眠

     晴れ暑い12:00まで市内散歩、海岸側の道路ヘ出て海浜が小鳥の集まる沼地になっているのを見た。昨日到着時にガイドさんから聞いたところによると、”過年にある悲しい事件があったのです。ここにあった砂浜がホテルからの汚水で失われました。”と。現在はそれに懲りて排水処理は厳しくなったという。

14:00Pty.Ltd.日比 昇(Director)の案内でケアンズ北海岸沿いにPort Douglasまでの間の自然のbeach6箇所を調査し、試料各約1kg採取

いずれもこの地は最近の洪水で海に土砂が流入し、海水が茶色に変色していた。砂は珪砂であり、当然鳴き砂の筈だが鳴く気配はなかった。

1.Holloways B.(ホロウエイ浜)

2.Yorkey's B.(ヨーキー浜)

3.Trinity B.  (トリニティ浜)

4.Cliftin B.   (クリフトン浜)

5.Ellic B.     (エリック浜)

6.Port Douglass(fourmile beach)(ポートダグラス浜)

蛙砂のケープ フラタリー(Cape Flattery)へ

7/14(木)

8:00 Hotel出発Cairns北方220キロCape Flatteryへ

8:10 空港8;30セスナ機で(チャーター代 477ドル)

 general manager director:Alex Temperley氏同行

途中、機上よりグレ−トバリア リーフ海洋公園上を飛ぶ

日本から持参した飯豊の蛙砂とフラタリーの砂で作った蛙砂および1時間計と30分砂時計を土産に持参した。大いに関心を持たれた。フラタリーの砂も蛙の声が出ることに驚きの態で、これを輸出しようかとジョークも出た。現地事務所で説明を受けた。この地はアボリジナル保護地区(Aboginal Trust Area)に属する。鉱区1万ha(ヘクタール)3000万坪、敷地はその10倍、10万ヘクタール=100平方km

参考値10km平方

1ha=100アール=10000平方メートル                          1万ha=10平方km       1平方km=1000000平方メートル=1000ha

                    東京都の面積=525平方km

                    琵琶湖の面積=674平方km  

Cape Flatteryは1958より採掘砂採取開始; plantを見学、スパイラル選鉱機で鉄分を除去して出荷する。埋蔵量10億トン採掘可能量2億トン、従業員数100人、年間150ー160万トン

 ここが秘密という精製プラントでスパイラル分級機シリカサンド中の鉄分などの不純物を比重選鉱していた。地下水が豊富で飲み水とともに循環使用している。海岸に接近しても塩分がない真水なのはふしぎである。電力はすべて自家発電。

 採掘した跡の自然の復活(これを彼等はリハビリと呼んでいる)に非常な努力を払っているのに感動した。 自分たちの美しい自然は自分たちで大切にしようという意識が極めて強いのが印象的であった。

 現地人(アボリジAborigi人)の工場長に現地案内していただく。

 フォーテイーン マイル ビーチが見渡す限り果てもなく続く構内にあり、ここがもっとも自然状態の保存がよいため鳴き砂が最高条件(水中)で鳴いた。ビーチは人の立ち入りがまったくないので、貝のほか、砂中の生物(うんち様穿孔屑螺旋造粒体、球状造粒体)やオーム貝、などが浜に散在していた。パプア ニューギニアから飛んできたという火山弾も散乱していた。

図2  フォーテイーン マイル ビーチ、前方は日本への荷積み中の輸送船

図3 見渡す限り広がる浜、海草と貝だけ打ち上げられているが、ゴミはなかった。

白い砂丘には蟻地獄(ant lion,彼らはそれをPredator beatleと呼んだ)が多数生 息していた.その捕獲方法の技術指導をやったので、礼として雷様の足跡(落雷で熔融したガラス質)の発見法を教えてくれた。その後、ジープでBlack RiverやConnies Beachなどを視察した。人跡未踏ともいえそうな状態で保存された砂浜には蟹の巣などがいっぱい。puzzle appleも珍しかった。紺碧の海と空とビーチの風景はこの世のものとも思えないもので、夢の国をまよう気持ちだった。

ここで鳴き砂を知っているらしい大学教授を紹介してもらった。Errol Stock教授で、Brisbaneに住むという。電話連絡をお願いした。

17:00Flattery空港発18:00Cairns着(セスナ機)19:30日比氏と山玄夕食(和食)

 21:30ホテル帰着

ゴールドコーストGold Coast

7/15(木)CairnsからBrisbane経由

 そして北のPoint LookoutからTweed Headsまで全長100キロのアークを描く白砂の浜ゴールド コーストへ

 6:00 起床

 11:30Cairns発Brisbaneへ

 機中で友人が出来た。隣席のオーストラリア人に蛙砂を見せながら鳴き砂の話をしたところ大いに興味をもった。

      Robert Gatti  (奥さんDorothy.(Dot.)

   13 Hedgeley Rd.

     Keysborough  Vic

             Merb.(メルボルン在住)

16:00Gold Coast  Brisbenから市内まで90キロ(車)

  Travelodge (ホテル)        

   Stock 教授と連絡がついた。明日夕食を共にする。

7/16(金) Gold Coastの人口30万

6:00起床

8:00ツアー出発(この日は特に予定なく時間調整のため飛び入りツアー)

    Gold Coast があるQueensland 州 からNew South Wales州へ入り南へ約120キロまで    足をのばした。

10:20Pioner Plantation(バナナ農場)  Byron岬(地球は円いCape Byron灯台岬Gold Coast からさらに62キロロ南下)を経て

14:30再南端Ballinaで巨大バーベキューより(ここでタイヤの舟に乗る遊びなど)

17:00Travelodge帰着

18:00から20:00

 Stock 教授(通訳高沢氏$120/2h)

   夕食5人分177$

  Dr.Errol Stock

     Faculty of Environmental Science

      Grrifch University

        Nathan Q 4111 Austraria

        Tel.61F 8757519

        Fax.61f8483510

    Home Ph/Fax 61 F 8483510

 彼自らSand Madman(砂気違い)と称する砂研究に熱心な人物で、環境問題

の学部に属し、鳴き砂の世界シンポジウム計画の話をしたら、是非参加したいと言った。しかし旅費は貧乏自治体だから出ませんよといっておいた「なぜそんな大切なことに国が金を出さないのか」という。「金になる話ではないからだろう」と答えた。彼に渡す蛙砂はなかったので、後送を約した。

シドニー(Sydney)

7/17(土)Gold Coast-Sydney 移動 6:00起床

 7:00 タクシーでDr.Errol Stock推奨のPalm Beach へ行き、砂サンプル採取。ここはホテルから約15キロ南の浜で、南端のTweed Heads に近く汚染の影響が少ないと思われる箇所だが、確かに乾燥した場所では,島根級の発音特性があった。蛙砂の気配も極めて濃厚。Palm Beachから北方にGold Coastのホテル街が見える.Palm Beachから南方はここでGold Coast南端

11:00Brisben発(空路)

13:10 Sydney着

14:00 Hotelニッコウダーリングハーバー

15:25ロビーで待つ

  ホテル備え付けのGest Information の表現によると

  "sunwashed sand and pounding surf"

16:00-19:30ガイド付市内観光(ガイド料運賃とも$200)

Bondai beach南側(ここで島根の琴ケ浜くらいの発音があった。Bondai beach北側は(工事中であった)。観光客がいる割には、ゴミがまったく散乱していないことだ。Bondai beachで砂採取(ここではヒー音程度の発音が確認できた。

下記のように観光ガイドは現地の水質汚染を指摘しているが、日本とは比較にならないくらい、マナーが行きとどいているようだ。

日本の観光ガイド「地球の歩き方(93年版)」ダイヤモンドビッグ社刊の p.210 に下記の記述があった。

「さて、最近サメや直射日光以上にシドニ−のビーチを脅かしているのが水質汚染。原因は屎尿の垂れ流し。おしっこやうんこが何の処理もされずに、水洗トイレから流れ込んでいると思えばいい。ということは、トイレの水溜まりの中で泳いでいるも同然ということだ。ここ2、3年は特に汚染がひどく、泳いだ後、耳や目に炎症を起こしたり、もっとひどい例では肝炎なども報告されている。トイレから流れ出るのは屎尿だけではない」

 Watson Bayは観光舟が多く,砂も汚れていた。

最近ビーチの汚れについての関心がたかまり、市当局も警告を出すなどの対策をやっているせいだという。)朝食はホテルのレストランでは$17と高いのでスーパーで買い物して済ませることにする。

パース Perth

7/18(日)Sydney-Perth

 7:00起

10:30空港11:35 Sydney発 現地時間14:25Perth着(搭乗時間5h 時差2h)

Quality Langley Hotel泊: 午後の時間をもてあまして、市内放浪にでたが、日曜のためほとんどの店は休みで町はゴーストタウン。

7/19(月)6:00起床、10:14ロビーでオーストラリア三菱商事パース支店長代理 中島政和氏の出迎えMr.Harrington (Readymix社レミコンの発祥)の案内でJamie Harrington Manager-Export The Readymix Group出荷港Kwinana港と硅砂Mine Site見学 Frimantle sandとよばれているが、これは貨物船が出る港名。(ガーネットも製造していたが、別の場所で採掘とのこと)粗粒30ー35mesh鋳物用で白良浜用もこれという。細粒60mesh 採掘場の地層は2段になって、真っ白いところと、鉄分が多いところがある。

 午後はレストランで会食の後、Frimantle港でイスラム圏行の羊の群れを見る。その後、自然のビーチの南端で3箇所ほどを調査した。砂の質は粗い。波は洗浄効果が大きいと思われるパターンであった。この北方にインド洋に面した巨大な白砂の浜辺がここから約30キロにわたって果てしなく続くという。

16:00 帰着 

7/20(火)7:00起床:午前中時間つぶし。 午後13:00 カルケット競技場など建築物のツアーにまぎれこんで、

17:30ー18:30 hang around

19:30JTB迎え

22:15Perth発高度12000m,10hr、8000kmの旅

8:55成田着空港で宅配便でbaggage

オーストラリアの感想: 1.どこの浜辺にもゴミが打ち上げていなかった。2. 鳥たちは人間をおそれない。3. 国土全体が公園で、公園の中に住宅がある感じ。4.それだけに環境汚染には関心が高い。5.道路にゴミが皆無 6.せかせかしている人は皆無 7.昼間の街路でもお祭り気分 8. ボランチアがあたりまえで会社が弁当などをだしてくれる 9. 俺たちの国をきれいにするんだという気持ちが行き渡っている感じ。

 ”I want stay here”がこの地を訪ねた日本人の共通の言という。

謝辞  本調査の実施にあたって、エムシー砿産(株)の児玉栄六氏ほか現地および三菱商事東京本社の皆さんのご協力を得たことに感謝いたします。また柴田理化学器械株式会社の井部四郎氏に話のきっかけを与えられたことを付記します。

 午後はレストランで会食の後、Frimantle港でイスラム圏行の羊の群れを見る。その後、自然のビーチの南端で3箇所ほどを調査した。砂の質は粗い。波は洗浄効果が大きいと思われるパターンであった。この北方にインド洋に面した巨大な白砂の浜辺がここから約30キロにわたって果てしなく続くという。

   

16:00帰着 

7/20(火)

 7:00起床

 午前中hang around the city mainly

   around the City Archade

   to spare long surplus time.

 午後13:00Tour

         It is jargon tour.

                  It is all Greek to me.

   カルケット競技場など建築物のツアーにまぎれこんで、

17:30ー18:30 hang around

19:30  JTB迎え

22:15 Perth発高度12000m,10hr 8000kmの旅

 8:55成田着空港で宅配便でbaggage発送

身軽になってスカイライナーへ

オーストラリアの感想

 どこの浜辺にもゴミが打ち上げていなかった

 鳥たちは人間をおそれない

 国土全体が公園で、公園の中に住宅がある感じ。

 それだけに環境汚染には関心が高い。

 道路にゴミが皆無

 せかせかしている人は皆無

 昼間の街路でもお祭り気分

 ボランチアがあたりまえで会社が弁当などをだしてくれる

 俺たちの国をきれいにするんだという気持ちが行き渡っている感じ。

 ”I want stay here.”がこの地を訪ねた日本人の共通の言とい   う。

謝辞  本調査の実施にあたって、エムシー砿産(株)の児玉栄六氏ほか現地および三菱商事東京本社の皆さんのご協力を得たことに感謝いたします。また柴田理化学器械株式会社の井部四郎氏に話のきっかけを与えられたことを付記します。


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