瀬戸:加藤吉衛門所蔵 染付唐草文茶臼

大阪城内にある大阪市立博物館で1999年1月6日-3月7日に展示された。展示物は大部分がありふれた白磁だったが,この茶臼は群を抜く不思議な物体だった。どこの誰が作らせたのか。皿径35.4上臼直径は大形て約20cmあるから単なる飾り物ではなく営業用と思われる。セラミックスで茶臼製作を試みた経験がある宇治市の上林茶店の社長も見学して首を傾げていた。「器面のほぼ全面に濃い呉須を用いて繊細な唐草文が描き込まれている。茶臼の性質から重い粘土の塊となり,乾燥,焼成の諸段階において破損,変形の危険があり,多くの困難があったと考えられる。瀬戸染付を代表する作品の一つである。」(『磁器の技と美-有田そして瀬戸へ-』(愛知県陶磁資料館刊,1998)

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