乱流透過
(3.65)式は前述のKozeny-Carman式を一般化した,Reが2以上の乱流条件である。
実用例はたとえば水処理の充填カラムや窯炉など応用例が多い。Chilton-Colburnほか,テキストにあるいくつかの有名な式があるが,それぞれ目的に応じた選択が必要である。図により応用例を解説し,層流条件と乱流条件があることを付言する。
テキストによる各式の説明で,約20分。
Chilton-Colburn
Brownell-Katz
LevaErgun
それぞれの式の適用上の特色を各1行で記述せよ。
これだけで時間一杯とることもできる。下図の装置略図をたんねんに書かせるのも意味あることで,個性タップリの作品ができる。最近は簡単にコピーするくせがっいているが、手書きすると必ず新しい発見がある。
[問題3.16]解
Levaの式の簡単な計算問題
粒子体積0.375cm^3,表面積5.53cm^2,
同じ体積の球の表面積2.515cm^2であるから、
Φc=Wadellのψ=0.455
同じ体積の球の直径Dp=0.894[cm],
μ=1.8*10^-4 [poise],
空気の質量速度G=6.17/(2.65^2*0.785)=1.12 [g/cm^2s],
Re=0.894*1.12/(1.8*10^-4)=5570であるから,乱流域の式を使い,
表面のなめらかな粒子だから図3.17のA曲線をつかい2C=3.5をとる。
ρ=1.253*10^-3(273/293)(802/760)=1.27*10^-3 [g/cm^2]=7.55*10^3[Pa]
[問3.14]この問題は図書室に行って文献を調ベデータを検討して利用する演習問題で,1週間位の宿題にする。データは表一1のように整理する。全部で100数10件のデータ表を作って整理する。つぎに下記の問題をやれ。それぞれに問題があり詳解しているのでどれでもよい。ここでは例題3.3を理解のための初歩的問題として取り上げる。
107℃におけるμは21.8[μPa.s]が問題に抜けている。これはChiltonの原論文に出ているデータである。次式のmassverocity(質量速度)のところで迷わせる。
m=ρu
u=m/ρ
ρ/2*(μ/ρ)^2
107℃の空気の物性を巻末の付表から探し, p.84
ΔP=4*0.51*13.1*(1,17^2/(2*0.929)*113,7/2.29
早い学生は30分前に終了する。大部分も15分前に終了。
p.88の例題3.5を同時にやらせる方がよい。