リンク:友禅染の隠れた存在だった松井製糊社長から聞いた話


友禅糊の臼 (1973年夏この臼との出会いが私の臼人生を決めた)                                

NHKテレビで友禅染の話がありました。

 人間国宝江戸友禅の山田栄一、明治に途絶えた友禅復活。楊枝糊、細く60センチくらい伸びるので繊細な絵が描ける。 黒留袖の着物で東京の国立博物館に所蔵されているという。今、2代目の息子が受け継いでいるという。孫も受け継いでいるとのこと。刷毛のような先に糊をつけ、絵柄にのばすと、本当に細く長く糊がのびて繊細な絵が書ける。、石臼で糊を作っていた。一時廃れたものを試行錯誤のうえで復活させ、3点だけ残して50歳代で亡くなられた人間国宝の話。すばらしい黒留袖の着物で国立博物館に所蔵されているという。 
 牡丹の花模様1点、おしどりの模様が1点は印象的だった。もち米は5年くらいの古米を石臼で粉にして湯でかき混ぜ数日間ねかせる。そうすることで、細くねばり強い糊ができる。楊枝糊(http://www.marubishi-online.com/company/yuzen.html 東京の株式会社 丸菱染繍)といって、普通の糊より細い線が描かれる。普通の糊は筒状のものに糊を入れて描くので細い線は書けないという。
 京友禅用の石臼を製造していた松井製糊株式会社が糊製造を止めたとき、代わりの機械を納めた会社の方の案内で、訪問し、取りあえず石臼と付属部品をを引き取ったのが、私を石臼研究へ誘った経緯がある。なぜ現代機械ではだめなのか。そのショックは大きかった。「本当に細く長く糊がのびて繊細な絵が書ける」のは石臼なしでは不可という問題は21世紀の今解かれているのかどうか、私は知らない。

現在私の自宅で目立も終了して待機している大きな石臼(目立師は同社お抱えの石屋)残りの機械類は網野町の鳴き砂文化館で保管している。万成石製、直径630mm 上臼重量400kg,含み0

この会社が石臼を断念したのは、目立職人が高齢になって代わりがいないという理由だった。私は彼をほぼ1年雇って石屋のてほどきを受けた。

 

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