リンク:大自然のシミュレーションとは:いよいよ蛙砂セットを商品化

主催:山形県西置賜郡中津川公民館


夏休みの自由研究でやろうと地元の小学生たちが実現した。

山形県西置賜郡飯豊町で蛙砂セット製作実演イベントが実施された。(その模様は地元のNHKテレビ,山形テレビ、さくらんぼテレビなどで放送された)

実施場所:「基幹集落センター」「源流の森施設」「水車小屋」「森のアトリエ」

平成10年8月10(月)-12日(水)

こういう風に左右に搖るとゲロゲロ

蛙砂セットはアクリルケースに砂と水を密閉しておき、これをゆさぶると蛙の声がでることで知られているが、その製作法が初めて公開された。夏休みの自由研究の課題として郷土の土から名物、蛙砂をつくり出す実習講座だ。原料になる砂は飯豊町の地下にある粘土にまじっている。それを洗うと鳴き砂ができるが、その作業は容易ではない。それを体験すれば大自然の偉大さが実感できる。「やってみよう」と飯豊町立中津川小学校の5,6年の子たち11名ほか2名が参加。いままで町の誰もやったことがないことだ。やれるかなーと心配していた鳴き砂博士,三輪茂雄 同志社大学名誉教授もこどもたちの熱心さに驚き。出来上がった作品は蛙砂セットと人類300万年年表。各自もちかえって宝物として家族やともだちに自慢するという。

日程:8月10日(月)午後1:00 現地集合(基幹集落センター)

        1:15 開校式 

        1:30-3:00 蛙砂とはどんなものか(実物を見せながらスライドをつかって説明。洗うのは水車を使って回転する機械を使う。これで砂と水は総延長2488km(日本最長の信濃川の約8倍の長さ)の旅をさせる。直径22センチメートルの容器を回転させるので何日かかるかを電卓を使ってこどもに計算させた。学校で習ったことがないたいへん大きな数なので暫くとまどったが、さすが現代っ子、ちゃんと計算して見せた。

        3:00-4:30 粘土掘り体験は砂が眠る遅谷の田圃の土手に行った。心配そうに菅傘をかぶって現れたこの田圃の持ち主やテレビの取材班が集合。ときならぬ騒ぎに付近の蛙たちも目玉パチクリ。

 粘土採取(写真:小松) テープ作成

          4:00-4:30 洗浄機械に土を入れて洗浄開始

 砂洗い機械にかける(ヒゲのおじさんは陶芸師館石さん)

8月11日(火)午前9:00 昨日仕込んだ粘土から出た泥水を捨て新しい水に代える

           ものすごい泥水に驚く。

          午前10:00-12:00 この砂は今から500-300万年前の鮮新世という。300万年を体験するためにテープ年表を作った。役場が用意した7色の紙テープをつなぎ合わせて実感する。用意された文明1万年史ラベルに各自の人生を書き込む。こどもたちはせいぜい10何年だが点でもいいから書かせる。人生100年を1ミリメートルとしてそれを基準にすれば30メートル。こどもたちは黙々と準備されたラベルを継ぎ合わせていった。これは午前だけでは間に合わないから宿題になった。

          午後1:00-4:00 既に準備して洗ってある砂を使って蛙砂セットを作る。出来上がった作品はそれぞれ個性がある。田圃でつかまえてきたトノサマガエルに聞かせると蛙は必ず反応する。ピョンと跳びはねる。これでこどもは大満足。

8月12日(水)午前9:00-11:00 前日仕込んだ砂の状態はまだまだ鳴く気配はない。宿題だった300万年人類史年表を戸外でひきのばしてそれぞれの班の成績をチェック。みなまじめにやってきた。夜おそくまで頑張ったらしい。テープ年表の長さはハウスの入口から水車小屋までの長さだ。

          午前11:00- 12:00 まとめの報告会(みんな完成のよろこびを語った)

               (当番制とか・・・最後までつき合う気持ちがある人を決める)   

          12:00  終了

こんごの予定など詳細は飯豊町役場観光課 伊藤までTel.0238-72-2111 Fax.0238-72-3827

参加した小学生は安倍 郁,高橋明美,渡辺智恵,後藤辰徳,後藤克章,渡辺良太,丸山正人,伊藤 梓,伊藤優衣,渡辺 良,大澤志織

井上博紀,井上ゆみ

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