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gosamerゴッサマー(飛行蜘蛛)とは

1. Random-House Dictionary of English Language(The unabridged edition

 gossamer 1. a fine ,filmy cobweb seen on grass or bushes or floating in air in calm weather , esp. in autumn. 2. a thread or a web of this substance.

(なぜか蜘蛛のことは書いてない)

2. Shogakukan Random-House english-Japanese Dictionary

 ゴッサマー:草や茂みにかかった,あるいは穏やかな秋の日など空中を浮遊する細いクモの糸

3. 平凡社大百科辞典(4)より

 空中飛行 

  子グモが分散し独立生活に入る方法もいろいろだが'風や上昇気流を利用して遠隔の地にいく方式をとるものが多い。.クモが空中を飛ぶことをバルーニングballoBingという。この現象が発生するには、二通りの原因が考えられる。

 (1.) 天候が快晴で風をほとんど感じない気象状況になると、上昇気流が発生しやすくなる。このようなときに孵化した子ゲモが〈まどい〉という時期を経て、それぞれ独立生活に入るとき、イネの切株や畑の作物の先端に登り、しりを空に向け,糸をこの上昇気流に乗せると糸はぐんぐん空高くのびていく。そのうちに糸に浮力がついて、物にしがみつきがんばっている子ゲモを、ぴゅっぴゅっと大空に引っ張っていく.気流の状況いかんでは、かなり遠隔の地まで空中飛行ができる。 

 日本では初春の暖かい日和にクモの空中飛行が行われると、これを雪送り、晩秋の小春日和に見られると雪迎えなどと呼んでいる。この場合は上昇気流がなければ、クモは空中を飛ぶことはできない。

 (2) 風の吹いているときに行われるバルーニングは、クモが風に糸を流し、その糸に引っ張られるようなかっこうで空中飛行をする。アシダカグモHeteropoda venatoriaでは、〈とまどい〉を終えて独立生活に入るとき、家の軒先などからこの方法で風に飛ばされて分散していく.この情景は夏によく見られる。また春一番の風が吹くころ、飛行機に捕虫網をとりつけて、知多半島の2500m上空を飛んだことがあるが'この風に乗って飛行中のヤミイロカニグモの幼生を採集したことがある。この場合は風がなければ、クモは空中を飛行することはできない。とにかく@,Aの方法でクモは,はねがなくても空を飛び、陸地から何百kmも離れた絶海の孤島にもいくことができるのである。なお、クモの糸だけが空中を飛んでいるものを遊糸gosamerと呼んでいる。

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