抹茶製造工場内部
宇治市や西尾市の工場では数百台の抹茶製造用石臼が稼働している。まさに壮観のこの景色は現代の不思議だ。一台あたりの1時間当り生産量はほぼ100グラムと言われてみると,まさかと思うが,本当だ。この工場は普通は入れてもらえない。完全な調温,調湿がおこなわれており,外部の人間が入るときには,すくなくとも高級の碾茶(原料茶)ではない葉にしている。人間の匂いを吸収しやすいからだ。ことに香水をつけた女性は嫌われる。宇治市だけでも1000台を超えているようだ。
朝の挽きはじめには,安物の碾茶を挽き,石臼が人肌の温度に達したころから高級碾茶が挽かれる。