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自動車ももとをただせばみんな粉(粉のバケモノ)
自動車を構成する部品は、その素材をつきつめればすべて粉に帰する。タイヤひとつ見ても、力ーボソ粉末、硫黄粉末、炭酸カルシウム、粉末ゴム老化防止剤など、十指をこえる粉を練って固めたものだし、その粉の性質にノウハウが含まれている。フロントガラスも原料は石英砂その他化学薬品粉末である。塗料も、エソジソ部品も、ボデーもと説明しようとすれば、一冊の本にも書き切れないほどの、いわば粉の化物なのである。乗り心地の快適さを支えているのも、実に巧妙に開発された金属粉末である。このハイテク粉末を粉の状態で見る立場にある人は、自動車工場に働く人でも、指折り数えるぐらいであろう。