宇治市伊勢田の茶屋・角與商店に現存する茶磨は。逸品とされ、伝亀山公の所有だったという。茶道の広告にたびたび登場するので、ご存知の方も多いと思う。この茶磨は裏千家などが口切りの行事などに貸しだされて使われている。
伝亀山公所有(裏に牡丹の彫刻がある
永年の使用による上臼の高さの減少が明瞭である
蓮弁の中心がそれを示している
これと同じ唐獅子牡丹の茶磨が諏訪市高島城にあるという情報が横須賀市湘南在住の当時高校生だった丹羽秀志さんから手紙で知らせてきた(昭和62.6.14)。私が行ってみると間違いなく同じで、高円寺所蔵と書かれていた。周囲に茶道具一式も展示されていた。かれは修学旅行で京都御所に来たとき、自由時間を利用して当時御所の北隣にあった私の研究室を訪ねて来た子だった。いまどき珍しい子で、研究室の石臼を見学して行ったことがある。その後卒業して会社に就職したと聞いている。
長野県諏訪市高島城