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石原慎太郎の本

現東京都知事で著書「Noといえる日本」でも知られている石原慎太郎が最近出した本は必読

(光文社刊、2000.11.5.発行、1200円)

 過激な発言で知られた彼だが、現職の東京都知事になっても歯に衣を着せないその筆先は衰えを知らない。某社中研所長は言った。「右翼も左翼も言わないことを同時に言える人物はPH7だからこれでいいのだ」と。まさにその通り。マスコミ報道しか情報源がないわれわれには、恐ろしいアメリカの謀略について考える資料として本書はありがたい。そして元気を失っている日本人に活を入れる著でもある。下記はその抜書き。

 「かっての戦いに敗れはしたが、有色人種の中でただ一人この近代国家をつくりあげた日本を一種のエイリアンとして恐れたアメリカが戦後の統治を通じて徹底して行ったまず意識、そして下意識からの日本解体の成果なのです。」

「日本からODAを山ほどひき出している中国では人々が日本のことを「柔らかい土」といっている。柔らかい土は素手で掘れるし、どんどん掘っていっていくらでも持っていっていいものだと考えている。手掴み自由だと」別のページで「すでに水爆を保有し日本の大都市向けに核装備可能なミサイルを数十基配備している中国に、合わせてのべ6兆円もの経済援助をしている日本という国はよほどおめでたい、というよりもはや愚かでしかない。と。

 「今世界を動かしている金融資本の多くは個人の金融資産からでている。そして日本人が持つ1300兆円の個人金融資産は、世界の個人金融資産の20パーセント強にもなるのです。」

 大豆は自給率1%だ。アメリカからの大豆の輸入を止めれば、この国では豆腐が食えなくなる。

 アメリカ人が自慢するIT,パソコンのMPU,次世代通信網,ヒトゲノムの発見まで,いずれもオリジナルの原型に日本人が参画していた。それを先に商品化し、国家戦略にまでして成功させたのがアメリカだったということを知っておいて言うべき話だ。

 欧米がアジアで何をしてきたか。アメリカはフィリピンで何をやってきたか。フィリピンの植民地化を狙って、独立運動を支援し、本格的戦闘状態を起こさせて介入、スペインを追い払うや、今度は独立運動をしていた人達に銃口を向けた。そのときの指揮官は後の日本占領軍司令官ダグラス・マッカーサーの父親だった。・・・(以下はあまりにリアルなので略:三輪)

 日本人自身が日本人のいいところを知らない、知ろうともしないという無関心と、それに乗じるアメリカの戦略のしたたかさにやられてしまったからです。ヒトゲノム解読を最初に発明したのは1983年日本のプロジェクトの一員だった・・・(氏だったが、裏面で右翼団体も含む闇の動きがあったと・・・略三輪)・・教授は「アメリカに負けたんです」と。

 軍需を民需に転用した日本独自の技術:零戦の軍事技術の応用で新幹線ができ、アメリカ国防総省のGPSを利用したカーナビ技術の例をあげている。NHKのプロジェクトXでも紹介された無段変速機トロイダル CVT(で世界を制覇した日本を見てアメリカは戦意を喪失したと著者はいう。パソコン機器なしの日本型新IT革命-対米最終経済戦争はIT自動車で日本が圧倒的勝利で勝つという。

結び: 必ず勝つという意志からすべてが始まる。その気になれば必ずできる。要は政治家を含めて日本人全体がその気になるかならないかのはなしなのです。

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